屍人荘の殺人
ども!うつ餅です!
一昨日屍人荘の殺人を読み終えました。
- 作者: 今村昌弘
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2017/10/12
- メディア: 単行本
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第27回鮎川哲也賞を受賞した本作。そのレビューをスマニューでよんで興味が湧いたので読むことに。
粗筋ですが、神紅大学の映画研究会の夏合宿に紛れ込ませてもらうことができた主人公。本当はPOV形式の映画を撮影するところが、近くで行なっていた野外フェスであるウイルスによるパンデミックが発生し、彼らが宿泊しているペンションにも危機が及ぶ。
そんな非常事態の中、なんとペンション内でも殺人が!
というかんじですね。
ネタバレは極力控えて感想を言うと…
んー。どうでしょー…。
という往年の長嶋茂雄さん状態…。
作者は今作がデビュー作とのことですので、その辺を差し引いていえばよくできてるとは思います。
ですが、受賞の言葉でも語っているように、作者は特段ミステリーが好きなわけではないようなんですよね。ホラー映画の方が造詣が深いようで。
なので、いちいちミステリーの考え方を文章に挟んでいるところが『教科書』のよう。
ホラー映画を例えて書いているところは文章が生き生きしているのに、ミステリー部分はさらっと流してしまっているところが、今後どう巻き返せるかな?という感じです。
また、肝心な事件も『たまたま起きたバイオテロ』があったから成り立っているようなもので、それがなかったらどうするつもりだったのかしら?と思います。
あと、初期の作品にありがちな登場人物の多さに困りました。覚えられない上に、読み方が難しいんだもん。
とはいえ、ストーリーとしてはきちんと出来上がってたし、文章も綺麗でした。どうやらシリーズ化しそうな終わり方だったので、次回作をどう作り込んでくるか楽しみではあります。
初心者向けミステリーですね(^-^)
ご興味のある方はぜひー