うつでパニック障害でHSPな私の日常

うつでパニック障害もちで、HSP性質のうつ餅さんとさんにゃんむすめのドタバタ劇場

鬱になった頃

原因不明の腹痛と、不眠でドクターショッピングを重ね、ようやくたどり着いた
うつ病
という診断。

でも病名が分かったからすぐ治ります、なんてぇ簡単な病気じゃありません。

よくうつ病を『心の風邪』という表現をする人がいますが、そんな、2.3日安静にしていたら治るなんていう簡単なものじゃありませんでした。

病名が分かってからが本当の闘い。

まず、外に出ることが怖くなりました。
みんなが私を嘲笑っているように見えたんです。
「ほーら、あそこに仕事も出来ずにフラフラしている女がいるよー」
とみんなが言っているように思ってました。
だから誰とも目を合わさないように病院に行く時には帽子を目深に被って、マスクをして、俯き加減でさかさか歩く。

完全に犯罪者ですやーん!

でもそうでもしないと街を歩けなかったんですよね。
後、物忘れというか、思考が飛ぶってこともよくありました。
歯磨きをしようとして、歯ブラシにヘアジェルつけちゃったり、コショウの蓋の開け方が突然わからなくなって、野菜炒めにコショウひと瓶丸ごとかけちゃったり。
動くこともだるくなり、一度横になってしまうとそこから一歩も動けなくなって、ただじーっとしてました。
なんていうんだろう。身体中に子泣き爺がぶら下がってるみたいな。
何をするにも重くてしんどくて。

薬が効くようになるまでは、本当に辛かった。心の風邪どころじゃない『こじらせまくった肺炎』状態です。

心の病気って、病気だよ、と理解してからがこんなに辛くなるんだな、と思いました。死んじゃった方が楽なのかも、とも思ったし。

でも幸いなことに、私の身体に合うお薬と出会えたので、治療を始めてから3ヶ月を過ぎた頃くらいからは少し散歩もできるようにはなってました。格好は犯罪者風でしたけど…笑

抗うつ薬はいろんな種類があるので、その患者さんに合う組み合わせを見つけるまでがたいへんだ、と先生がおっしゃっていました。また、だいぶ改善されてきてはいるようですが、飲み始めの副作用も結構きついんです。
めまい、吐き気、口の渇き、頭痛などなど。
それが2週間たっても治らない時は薬を変えてまた副作用とお付き合いして、の繰り返し。
私は比較的早くお薬が身体にあったから治療を続けられましたが、中にはなかなか合うものが見つからず、副作用の辛さに受診をやめてしまう人も多いんだそうです。でも急に薬をやめてしまうと、今度は禁断症状がひどくなって、それに鬱も加わるから最悪の状態になってしまいます。それで自殺をしてしまう人もいるくらいですから。

行くも地獄、戻るも地獄。

それがうつ病初期です。

あと、心の病気はなんといってもこれが『病気だ』と認識することが大事だと思いました。

私の知り合いに、明らかにうつ病の症状でドクターショッピングを重ねていて、医師からも、会社の上司・同僚からも心療内科に行くよう勧められているにもかかわらず、頑として行かない人がいます。
その人はずっとスポーツをやっていて、根性論を叩き込まれて育ったため、「こんなに頑張ってきて、どんな厳しい練習にも耐えてきた自分が心の病気になるはずがない!」と自分に言い聞かせているんです。
体重も10キロやせ、周りには「ダイエット成功しちゃった♡」なんて強がっているけど、頬はこけ、目の下には真っ黒なクマ。全く目は笑っていない状況に、周囲の人もどう対応したらいいか迷っているのだとか。

心の病気って、まだ『恥ずかしいもの』という意識が強いんですよね。精神科っていう言葉も昔は若干差別的なものとして使っていたし…。
だからもっとうつ病や、パニック障害や、その他諸々の精神疾患について、偏見のない意見交換ができるものが必要だと感じています。

昨今有名人の方がこれらの疾患をカムアウトしてくださって、その時の状況を語ってくださっていますが、そこに本当に偏見のない意見も上乗せして報道をしてほしいな、と思います。

前にも紹介した私の通っているメンタルクリニックの医院長が書かれている

これなんて、書かれているストーリーはアホアホなんですけど(すいません)、すごく心療内科の敷居を低くして下さっていると思います。

風邪を引いたら内科。
足をくじいたら形成外科。
歯が痛かったら歯科。
自分の心がみえなくなったら心療内科

そんな程度でいいと思うんです。

もっと気軽にうつとお付き合いできる仕組みになっていけばいいなぁ…としみじみ思います。